お互いうちとけた頃合いを見計らって
ダム建設に協力して頂けるのか?と聞いて
みると、しばし沈黙した後、来週に
組織の会合があるので、その際に一緒に行き
お前の口からお願いしてみろとの発言

一瞬にしてお先真っ暗、
映画ゴットファーザーでファミリーと呼ばれる
幹部達が一堂に会して、夕食をとっていると
ロバート・デニーロ扮するボスがバットで
裏切り者を背後から頭をグチャグチャに
なるまで叩きつけるあのワンシーンが
イメージとして直ぐに浮かんだ

その場は和やかなうちにお開きとなり
私は事の内容を直ぐさま手紙に書き
某国首都のK女史宛に送った、5日経って
会合出席の前日にK女史とその上司でS部長
の二人が遙々やってきてくれた、涙が出る程
嬉しかった、事のあらすじを事細かに
しゃべり続けていると、S部長曰く
現場責任者でもない君がそこまでしなくても
良かったのに、何を勝手にここまで話を
進めてしまったのかとのたまってくれた
この二人も現場に来たのは初めてで
書類上でしか状況を把握していない事務屋

この現場の工事の遅れに対して、どう対処
しようとしているのか、聞いてみると
本国の本社サイドと協議中とのこと
では何の為に私はここに送られて来ている
のか?どかたがどかたしなくて何するの?
復命書など何ももらってないんですけど?
納得できる中身のある話が無いのなら今直ぐ
荷物まとめて帰りますと脳味噌沸騰状態で
詰め寄るとK女史が慌ててなだめに入った
飯盒君、明日どうするか考えましょう
会合に行くか、バックレルるかどっちに
してもこの国からでるまではあなたの身の
安全は保証できないわ
なら行って話して来ましょうよ3人で と私
イヤ、行くなら君等二人だよ とS部長
はぁ?オメェ何しにはるばるここまで来たん
だよ?と口に出す前に
行って話をするんであれば我々の考えを
忠実に伝えてきて欲しいそれを教えるために
今ここにいるのだ
そして、完璧に通訳してもらう為にK君にも
同伴願ったのだ

部長の話が続いた
要は我々がこの工事を要請されたのは
この国の政府からで、しかし実際工事を行う
場所は麻薬組織の支配地域、彼らはこの中で
は政府による全ての活動を認めていない
明日、この状況の中でこの現場だけ特別に
工事を行えるのか、否か もし、見返りを
求められた場合、どの様な規模なのか
君の奮闘を願う
ってオイオイオイ初めから行かす気なのね

翌日『よ』おじさん、ペラさんと他数人が
迎えに来た、通訳としてK女史の同行を
お願いすると、あっさりOKがでた
車に乗り込むと、アイマスクと頭がすっぽり
入る黒い袋を渡され、OKがでるまで絶対
はずすなと言われるままアイマスクと黒い袋
をかぶり、車の揺れに体をまかせた

つづく


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